木魂龍(こだまりゅう)

木に宿る龍を描く木魂龍(こだまりゅう)とは?


 複雑な木目の板に龍を描いたものを「木魂龍(こだまりゅう)」と名付けました。
 龍というと、東洋では仏画で描かれる鱗や爪のある龍。西洋では翼を持ち火を吹くドラゴンというイメージが定着しています。私の場合は空間に存在するエネルギー体を龍として捉えているため、前記の龍の解釈は捉え方の一つに過ぎません。それを鳥と捉えたり、妖精や幽霊なども根源は同一ではないかと思います。

 さて、地面から1メートルほどの高さの幹を板に製材すると、このように複雑な木目の板になります。大地に大きく踏ん張った無数の根が徐々に集まり、やがて1本の幹となり高く高く天を目指します。
 この大地に近い部分は木が生きて成長するために多くの水や栄養が流れていった部分。おおきくうねり、歪みながら流れる木目は、生命の〝気〟が流れた痕跡そのもの。その痕跡からエネルギーの流れを読み取り、龍の姿として描き出します。

“木に宿る龍を描く” それこそが木魂龍なのです。

木魂龍を描くこと


 木目をたどりながら描くとき、私は描きたいものを描くというより、風洞試験の観察スケッチを描いているような気持ちになります。
 木目によって可視化された気の流れをどう描けば良いのか、合流や分離はそのようにすれば良いのか、力の凝縮や発散はどこで起こっているのか。
 それらは全て、木が長年の成長の痕として残してくれた木目が教えてくれます。
 そして木目を活かすための色の付け方、描いた龍とその世界感を華やかに飾る技法は木目をアートとして活かすために独自の方法を編み出しました。

 まだまだ未熟な作家ではありますが、こんな変わった技法の作品を楽しんでいただけたら幸いです。

※詐欺サイトがいくつかあるようです。木魂龍は今のところ通販は行っておりません。そして卸売なども行っていませんので、購入なさらないようにお気をつけください。詐欺サイトからの購入に対しての保証はいたしかねます。